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やまなみ(2020年11月号)十首選

藍ふかき朝顔われの口もとに咲かせて嫁の手縫ひのマスク
   樋口洋子

動かざる雲と見ゆれど次つぎに形変へつつ病窓を過ぐ
   古賀弓子

日盛りを避けて家ぬちにこもりゐるふぬけのからだ二つに折つて
   山下整子

白秋も茂吉も勇も湯につかり歌を詠みたりわがふるさとに
   中村縁衣子

盆の客目には見えねど送りたり一人の部屋に提灯たたむ
   島しづか

高原の風に吹かるる露天湯に目つむれば秋 そのゆるぎなき風
   鹿田惠

全歌集読み継ぐ暑きあつき日々妻恋(つまごい)の歌にわれは親しむ
   古賀信之

手をさすり足をさすれば10分の母との面会もう終はりたり
   江川幸生

ベランダをはう守宮にもことばかけ異形の夏を過ごすたそがれ
   河本あつ子

一度だけ母が納めし厚生年金七十余年後給付されたり
   西村直子


(順不同)
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎『温泉』ご購入はこちらから。現代短歌社のオンラインショップです。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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