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1首鑑賞249/365

ごめんねとあなたが口にするたびに賽銭箱のように鳴る胸
   山階基『風にあたる』

     *

胸が「賽銭箱のように鳴る」という比喩にどきっとする。賽銭箱に小銭を落としたときになる、コツ、という音。小銭どうしが当たる音。大きな音ではない。しかしなにかがなにかに当たり音が鳴る。いっしゅんひびく。そんなふうに、「ごめんね」がわたしの胸に当たって鳴る。胸にひびく。いっしゅん、「ごめんね」を受け止める音がする。なにか、痛い。あなたが口にするたびに、わたしも痛む。音がする。かすかな、しかしたしかな音が鳴る。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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