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1首鑑賞246/365

ペン先のくずれるような夜に書く手紙は夜の切手をなめて
   山階基『風にあたる』

     *

手紙を書けばおもわずペン先がくずれるような、そんな夜に書く手紙。あるいはペン先のくずれていくさまに似て、夜がくずれていく。ふたたび繰り返された「夜」が、そんな「夜」を引き受けつつ切手まで貼ってしまう決意のような意志のようなものを感じさせる。手紙書ききって切手貼って、夜が濃くなっていく。舌の湿りに粘りをとりもどす夜の切手と、ペン先くずれるような夜の手紙が、いま、ひとつになる。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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