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1首鑑賞238/365

冬瓜といふにあらねど衰ふるからだに人の味がしみ入る
   桜川冴子『さくらカフェ本日開店』

     *

冬瓜の、やわらかい感触、しみこんだ味のあふれ出すしゅんかんを思い出す。「といふにあらねど」とはあるが、おのずから、あの口触り、味わいが浮かんでくる。まるで冬瓜のように、すーっとしみ込んでくる「人の味」。ふだんはそうでもないのかもしれない。「衰ふるからだ」なればこそ。「しみ込む」でなく「しみ入る」であるところに、冬瓜とわたしが重なる。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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