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1首鑑賞232/365

最後だと思ひて出たる忘年会怖い先生の腹芸に笑ふ
   森ひなこ『夏歌ふ者』

     *

年齢のこと、体調のことをおもってだろう。参加する(/できる)のは今回までにしよう(/だろう)とおもって出た忘年会で、おもいがけぬ「腹芸に笑」ってしまった。「最後だと」おもうこころがそうさせたのか。あるいは、もういっかい出てみようとおもったか。「先生」というのは生徒・先生の関係であったそのときの記憶でいつまでも残る。「怖い先生」というなんともおおづかみの表現は、いかにもその当時のことをおもわせる。その「怖い先生」の「腹芸」である。なんとも率直な対比であるが、「最後だと」おもってみると、それだけのようにもおもわれない。おもしろくて笑った、というだけではない「笑ふ」が1首にあらわれている。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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