FC2ブログ

1首鑑賞214/365

震度3はベッドより起きず四、五人を淡くみじかく思ひ出すとき
   米川千嘉子『牡丹の伯母』

     *

さいきん読んだ

震度2の地震に火災報知器の紐がゆれてる 静かだった
   二三川練『惑星ジンタ』

をおもいかえす。「震度2」と「震度3」の体感のちがいである。Wikipediaから引用すると、

〈震度2〉多くの人が地震であることに気付き、睡眠中の人の一部は目を覚ます。天井から吊り下げた電灯の吊り紐が左右数cm程度の振幅巾で揺れる。
〈震度3〉ほとんどの人が揺れを感じる。揺れの時間が長く続くと不安や恐怖を感じる人が出る。重ねた陶磁器等の食器が音を立てる。

と、屋内のようすが書かれている(気象庁震度階級)。二三川のうたでは「静かだった」がそこに体感をそえる。いっぽう米川のうたは、「ベッドより起きず」としつつ、「震度2」よりははっきりと揺れる「震度3」について「四、五人を淡くみじかく思ひ出すとき」という。あ、地震、とおもってだれかれをおもいだすのだ。震源はどのあたりか。もっと強く揺れているところがあるだろう。あの人は、あの人は、とおもいうかべる人が四、五人いるという。納得する。
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

最新トラックバック

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR