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1首鑑賞212/365

夕方に降るときいてた雨がまだ降っていなくて電車で帰る
   二三川練『惑星ジンタ』

     *

そういえば「夕方に降る」って聞いていたのに「まだ降っていな」いなあ、と空を見上げる。うすぐもりの空。帰りは雨だから自転車で来るのをやめたのにな。電車で来たので電車で帰る。そういう場面を想像する。しかし「電車で帰る」について、無理に理路を考える必要はないなあとおもう。こういう場面がある。そしてそのときの気分や、時間の流れ方が、みごとにうつしとられている。というところを読んだらいいのだとおもう。どこか身に覚えのある、ささやかなできごと。できごと、というほどのことでもない、けれどもたしかにある気分。身にはりつくような1首だ。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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