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1首鑑賞194/365

水深をもらえば泳ぎだす犬に花降りそそぐ季節があるの
   宇都宮敦『ピクニック』

     *

犬かきというのを実際に目の前で見たことはないが、映像などで見て知っている。水たまりで犬かきはしない。大雨でくるぶしが浸かるような浸水でもまだしない。足がつかない、となってようやく泳ぎだすだろう。「水深をもらえば」というのが、泳ぎだした犬のいかにもうれしそうな感じをあらわしている。その犬に「花降りそそぐ」。ひとつ風景が完成する。「季節があるの」と伝える口調には、その「完成」をうっとりとして見る眼差しがこもっている。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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