FC2ブログ

1首鑑賞162/365

雑踏の渋谷の春はとりどりに天へ伸びゆく自撮り棒かも
   黒瀬珂瀾「啄木忌なり」『短歌研究』2019.6月号

     *

朗々として気持ちのいい1首だ。雑踏というのがいかにも渋谷という感じがする。春のうたである。「とりどりに天へ伸びゆく」ものをおのずから想像する。結句の「自撮り棒」に虚を衝かれる。しかし、すっと納得される。その光景を揶揄するのではない、平かな眼差しが1首を通貫しているからだろう。詠嘆「かも」が長く余韻をのこす。
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

最新トラックバック

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR