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1首鑑賞146/365

窓からは空しか見えぬ空からはなんでも見える窓のわたしも
   岩田正『柿生坂』

     *

病床とは限らないが、桟に手をかけて窓から見降ろすような体勢ではない。窓枠いっぱいの空だけが見えている。なんとなく、真っ青という感じがする。うたの爽快さがそう思わせるのだろう。翻って、その空からはなんでも見える、と言う。視点の転換あざやかに、こんどはその空からぐっと視線を送って窓辺のわたしを見つめる。この非対称のまぶしさ、さみしさ。真っ青な空に、ひとひらの薄い雲をさそうようだ。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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