FC2ブログ

1首鑑賞143/365

三四郎は寿司屋の屋号もう無くて夏目坂ながく残りてゆかむ
   橋本喜典『聖木立』

     *

夏目漱石の三四郎だろう。夏目坂にちなんで掲げられた屋号の三四郎、そのお店もすでになくなってしまった。そういうことばかりだろう。沿道のお店は入れ代わり立ち代わりして移ろいゆく。けれども夏目坂そのものは、変わらずありつづける。むろんそれさえ永遠ではないが、対比としてよくわかる。人の生活、家というもの、人生なども、それになぞらえて思ってみることができよう。

え、もしかして三四郎が先で夏目坂が後? そうかもしれない(調べればわかることだが)。そうしてみても、ころがりころがりして繋がっていくものの情感はおのずとこもる。夏目坂に三四郎なくて、されども夏目坂。
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

最新トラックバック

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR