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1首鑑賞130/365

あの人もこの人もやさし酒飲みてかなしくなれば笑はんとする
   小島ゆかり『純白光』

     *

「かなしくなれば笑はんとする」のは、小島ゆかりの作品そのものという感じがする。かなしみが深いほど、つらくてどうしようもないときほど、ユーモアの方へ切り返していくのは、たとえばこの歌集の前後に刊行された『さくら』や『泥と青葉』にも見られるひとつの特徴である。掲出の一首は短歌教室の忘年会の一場面。「あの人もこの人もやさし」という眼差しは、「あの人」や「この人」には向いても自分には向けられない。おだやかでやさしい一首だが、そういう冷静も裏側には貼り付いている。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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