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1首鑑賞123/365

鳥のごと眼つむれば喉(のど)くだる秋あかつきの水は鋭し
   小島ゆかり『純白光』

     *

眼=まなこ、と読んだ。鳥のように眼をつむっていると〔みると〕、喉を通っていく秋の朝早くの水は鋭く感じられるなあ、といううた。いま、だいぶやわらかく意味をとったけれど、一首の韻律はわりあいきびしい。「鳥のやうに」ではなく「鳥のごと」、「秋のあかつきの」ではなく「秋あかつきの」というふうに引き締められている。まなこ(3)-つむれば(4)、のど(2)-くだる(3)、あき(2)-あかつきの(5)、みずは(3)-するどし(4)、と初句をのぞいた各句の構成においても、短い音-長い音のセットが句割れ句跨がりなく、一定のリズムを刻んでいるところに注目する。結句の「水は鋭し」の終止形もいかにも鋭い。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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