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1首鑑賞115/365

五指ひらくやうに冬木の梢(うれ)のびて天心に月の氷ひびけり
   小島ゆかり『純白光』

     *

この歌集には、たとえば

髪赤き少年ねむるそのうしろ車窓を夏の街が走れり
AKB48 あまりにも遠すぎて何の感想もなし

というようなうたがあって、掲出のうたにはそれとはちがう、緊張感というかことばの使い方詰め方があって、立ち止まった。

裸木ということばがあるが、上の句はそのさまをうたっている。指の先まで力がおよぶような漲る手のひらが浮かぶ。同時に視線は天心にいたり、そこに象徴のように月がひかっている。いかにもしんとしていて「ひびけり」に頷く。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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