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1首鑑賞113/365

ささくれを剝きつつ泣けり家を出る子の引つ越しの終はりたる夜
   小島ゆかり『純白光』

     *

この歌集には「短歌日記2012」という副題がついていて、日付と日記と短歌が1首、1ページに収まっている。掲出のうたの日付は4/22、日記には「こんな日にかぎって、雨だ。」とある。2019年の今日は4月23日で、外は雨。夕暮れが来るよりもずっと前から暗い。しくしくという擬音語がおのずから浮かんでくる。

引っ越しが終わって物音が減った空間に、ひとり泣くその声がいかにもひびく。「ささくれを剝きつつ」というのが痛々しいが、それはそのまま、このひとの心のことでもある。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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