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1首鑑賞96/365

絶望があかるさを産み落とすまでわれ海蛇となり珊瑚咬む
   藪内亮輔『海蛇と珊瑚』

     *

絶望があかるさへ転ずるわけではない。絶望が力を込めて、あかるさを産み落とすのだ。絶望そのものもいずれは消滅するのかもしれない。けれどもそれそのものが、変化し、あかるさという形を得るわけではない。絶望のなかから生まれたあかるさも、やがては絶望へ変わっていく。「珊瑚咬む」の力み、その力ゆえに生まれるあかるさのことをおもう。咬むしかない、いまの絶望も。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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