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1首鑑賞77/365

四次会の心残りを五次会へ担いで運ぶまるでおみこし
   橋爪志保「星とカメレオン」『京大短歌』23号

     *

四次会ってそうとうだけれど、それでもまだ「心残り」があるのか、とおもう。一次会から二次会へ、二次会から三次会へ、「心残り」は減っていくのか、そのつど違うのか。そのつど違うのだろうなあ。四次会には四次会の心残りがあって、ということは、その心残りのために行く五次会にも、五次会の心残りがうまれるのであって、おみこし、どこまでもどこまでも流れていく。それで力尽きてひとり抜けふたり抜け、ばらばら、方々にわかれながら、もうかついでもいないおみこしのことを忘れて、なにかただ動きづづけているような倦怠感だけが残る。「担いで運ぶ」の時点ですでに「おみこし」の感じがあるところを、「まるでおみこし」と結句で切り返すところに、1首の迫力がある。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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