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1首鑑賞72/365

よぎりゆく蝶の流れを見てゐたり 海に向かひてまなこを開く
   内藤明『海界の雲』

     *

眼前をはらはらと蝶がよぎる。気になりながらしばらくを目で追う。なんということはない。たちまち視界を外れていってしまったのだろう。置き去りになったわがまなこだけが、海に向かって開きっぱなしになっている。

蝶の流れがあったからこその、そのまなこである。でも、もう蝶はいない。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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