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1首鑑賞57/365

はつはるの増えることなき家族にて雑煮の碗に角餅ひとつ
   後藤由紀恵「初春」『歌壇』2019.3月号

     *

この先も増えることのない家族、という意識が、前面に出て1首が成っている。正月だからこそ、家ということ、家族ということを改めて立ち止まって考えてみることになる。具体的な場面としては、雑煮の具の角餅に、スポットライトが当たる。これまでの正月の風景がさーっと浮かんでくる。家族は増えたり減ったりしたか。そして現在、その先。このままゆるやかに減ってゆく家族か。増えはしないことがなにか確信めいて思われている。そういう年齢というかなんというか。角餅の「角」や「ひとつ」に意識が向いているのも印象的だ。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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