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1首鑑賞56/365

砂町の人工水路を歩みし日 よきかな あの水仙すれすれの空気
   大島史洋「タイムマシン」角川『短歌』2019.2月号

     *

あの水仙すれすれの空気、というのが良いなあとおもう。ぱっとは意味がとりづらいのだが、水路脇の水仙をおもってみる。水の匂い。水仙の葉の匂い、花の匂い。コンクリートの感じ。あのときの感触がたしかに思い返されているのがわかる。「あの」なんて言われても読者はそれを共有できないのだけれど、それでもいいんだ、と言わんばかりに「よきかな」と声がもれる。ああ、よかったなあ。あの感じ。あの水仙すれすれの空気が。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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