FC2ブログ

1首鑑賞53/365

ゆく秋の金を青空に広げ居し公孫樹よ はだかになって正月
   佐佐木幸綱「岡本太郎の絵」『歌壇』2019.3月号

     *

こういう大柄な、ことばをひろく使ったうたは、佐佐木幸綱のひとつの持ち味とおもう。細部をつめていくのではなく、大きくうたっていく。歌意は公孫樹が秋、金にいろづいて、それがすっかり落ちてしまって正月、ということなのだけれど、それをこういうふうにいう。

「ゆく秋の」は薬師寺のうたをおもいだすし、金の公孫樹からは与謝野晶子のうたが連想される。それがうたにとってどう、ということはないけれど、どこかでつながっていて、なにか大きなものを引き連れてくる。一字空けの前後の落差が、公孫樹への眼差しをおのずとおもわせる。
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

最新トラックバック

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR