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1首鑑賞51/365

職場から酒場へ向かふ 西部劇のころがる草のやうな気持ちで
   田村元「風除室」『歌壇』2019年3月号

     *

職場、酒場、と重ねて言うことで、ころがる感じがすでに出ている。同時に、職場と酒場がことばの上ではいかにも並列で、この人にとっての酒場の位置の高さが伺える。酒場は職場のおまけじゃない。

西部劇のころがる草、というのは乾いてころころころがる回転草のことを言うのだろう。画像検索をして楽しくなってしまった。実際にはそれが大量に押し寄せて災害をもたらすこともあるというから、わらってばかりもおれないのだが。

シンプルな1首だが、職場から酒場への軽い足取りが見えるようで、すごく気持ちが出ている。西部劇、というディテールも、まるでそこに出演しているかのような演出になっている。気持ちのよいうただ。

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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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