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1首鑑賞43/365

霜どけの道に二階より座蒲団をおとしし婦人悲鳴をあげつ
   長谷川銀作『夜の庭』

     *

そりゃ悲鳴もあげるでしょうよ、とおもうのだが、二階の「二」や座蒲団の「座」や婦人の「婦」などこまかい情報があって、はっきりと絵が浮かぶ。初句の「霜どけの」というのもいかにも路面のべちゃべちゃとした感じを出している。たんに布団を落としたくらいでは、悲鳴とまではならないだろう。あ、とひと声出るには出るだろうが、あとは機敏に拾いに行ってぱたぱた叩いて終りとなる。うたの方が変に面白がったり同情したりしていないのが、読者のわたしに純な光景を見せているようにおもう。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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