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1首鑑賞34/365

輪郭のない風邪の日の散らばった小銭を一応あわてて拾う
   橋爪志保「灯台」『ねむらない樹』vol.2

     *

そうだなあ、とおもう。風邪の日のぼんやりした感じ。自分の感覚がふだんと違っていて、どこかキレがない。これはふだんが機敏ということではなくて、ふだんを基準にしたとき、あれ、なんか違うな、となるそういう感覚だ。

たとえばコンビニに行って簡単な飲みものと食べるものを買って、それで、レジのところで小銭がわっと散らばってしまう。ふだんならとっさに、くらいの速さで拾うだろう。けれども、その、とっさにまでは結びつかない。でも、「一応」「あわてて」拾う。この感じ。

阿波野さんの受賞のことばをおもいだしながら読んだ1首だった。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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