FC2ブログ

1首鑑賞21/365

角帽の黒びかりしてゆく群を垣根にふれてわれは追ひ越す
   長谷川銀作『低い窓』

     *

黒びかり、群、追ひ越す、というところからなんとなく嫌悪感が伝わってくる。道いっぱいに広がってたらたら歩いている連中を想像する。距離をとってゆっくり歩くか追い越すか道を変えるか。この人は追い越すを選んだ。声はかけない。すみません、とか、ちょっと通ります、とか言わない。言いたくないんだとおもう。それで、身を縮めながら、無言で追い越す。四句に差し挟まれた「垣根にふれて」にヒヤっとする。ここに1首の気分が詰まっている。
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

最新トラックバック

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR