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減量

キャラバンから戻ってきて、すぐに体重計を買った。旅の3日目くらいから体が重くなってきて、持ち合わせのシャツでサイズがきついものまで出てきたからだ。さすがにどうにかしなくてはなあと思う。それなのに、スーパーで穴子の天ぷらが出始めたら、連日嬉々として食べている。うーむ。

     *

野にすすき、葦原に葦、立ち飲みにサラリーマンが揺れてかがやく
痩せてゐるわれを思ひて目をつむる二日目の湯に肩を沈めて
   田村元「七九・七」(『歌壇』2018年2月号)

食べものがおいしい季節は酒もうまくなる。秋なのだ。1首目、立ち飲みにサラリーマン、というのを当然の風景としてえがく。野にすすきが揺れてかがやく頃、葦原に葦(!)がなびくように、立ち飲み屋にサラリーマンがひしめく。秋のひとところに自負と悲哀が立ち籠める。2首目の夢想にも、ひとつかなしさがある。それが湯の中であり、さらには「二日目の」湯であるからこそである。いずれの歌も、他人事とは思えない。

     *

ここのところ、毎日出勤前に一度、体重計に乗っている。それを手帳に記録している。並んだ数を眺めていると、それだけで何やら楽しい。体重の増減や、その理由について何事か言ってみたところで、何も言っていないのと変わらない。ただ眺めるばかりである。
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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