現代短歌新聞(2013.4)

水飲み場

大音量の音楽のなかとびこんで「あいていますか」「開いていますか」

大人用のバケツだろうか白猫は前足を掛け水を飲みおり

猫をなで固き背骨に触れるときみたびゆっくりなでてあげたり

お前にはお前の水飲み場があるぞ吾のグラスに手を出すでない

白猫はテーブルクロスを絨毯にだまって足を揃えて眠る

サキサキとキャベツを刻む音のせりもうすぐできるだろうカツサンド

吾のレより一オクターブ高く鳴く猫の背中はラクダのごとし

カウンター席に紅茶を飲む吾を足元にいてじっと待つ猫

細くとも強き毛糸でつながれているかのようなトーストを食む
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プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生まれ。「やまなみ」所属、野田光介に師事。16歳より作歌を開始。2016年、歌壇賞候補、現代短歌社賞次席、「温泉」50首が話題になる。2017年、現代短歌社賞次席。
▶︎現在、鳥ノ栖歌会に参加。ツイキャスユニット「いいぞもつとやれ」、企画同人誌「tanqua franca」で活動中。
▶︎初期作品を「空を見てゐる」18首にまとめています。その後の2014年〜2017年の作品は『湯』『温泉』にまとめています。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はkyushu.sc.m.yamasho@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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