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短歌日記243/365

6時半起床。96.1キロ。朝から熊本。「八雁」全国大会にゲスト評者として参加する。

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銀水といふ駅に来て乗り換へのあはひに匂ふ秋のすがたは
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1首鑑賞242/365

いちまいの平面となり月照れば円とは鋭きかたちと思ふ
   栗木京子『ランプの精』

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月のひかりが、夜のぜんたいへ降りかかる。「平面」は無限のひろがりをもつ。「いちまいの」「月」のひかりのひろがりが、夜のぜんたいをつつみ、覆うとき、それに比して、円とはたしかに「鋭きかたち」である。ひろがりに限りのある、縁のある、とじた図形である。円はふつう、なめらかな曲線とおもわれるから、「鋭き」には意外性がある。しかし一方で、円の半径をどんどん大きくしていくと、やがてひとつの直線になる、という極限のすがたを考えることができる。「無限」によってひらかれる図形でもあるのだ。月という「鋭きかたち」と、まどかなる月のひかりのひろがりが、うつくしくひきつけあう1首である。

短歌日記242/365

12時起床。95.8キロ。除湿の風にふるえながら目覚める。洗濯物を吊るして出勤。

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冷凍庫に残りゐし二つぶの冷凍みかん沁みてあぢはふ

1首鑑賞241/365

音のなかに音を打ち込む強さもて未明の雷雨迫り来るなり
   栗木京子『ランプの精』

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雨の日がつづいている。店の二階で飲んでいてあまりの音の大きさにおどろいた。ばちばちと打ちつける雨である。雷こそともなっていなかったが、同行のふたりとひとしきり盛り上がった。店を出るころには上がっていたか。「音のなかに音を打ち込む」ということを実感する。音が強くなる、というよりも、すでに降っている音の「なかに」、さらに音が割込んでくるようなひびきがある。「打ち込む」「迫り来る」という能動態も、雷雨の強さを示している。

短歌日記241/365

9時起床。94.5キロ。朝、大雨。いちにち酒がのこっていた。

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わすれもの取りにきてあふる迎へ酒あくりやうたいさんのごとくに響く

プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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