100部限定 『山下翔詠草集』の通販を開始します。

 短歌をはじめて10年以上が経ちました。その間に作った短歌のほとんどは手元に残っていません。とくに前半の5年間の歌は、わたしでもどこになにがあるのか把握できていません。

 ですが、さいわい、現代短歌社賞への応募を機に、ここ4〜5年の短歌をまとめることができました。まことにありがたいことです。

 そこで、


▶︎ 昨年と今年、現代短歌社賞のためにまとめた原稿300首を、それぞれ1冊1,500円でお送りします。

 といっても、原稿をタイピングし、プリントアウトしただけの非常に簡素なものですが……。

 しかし、内容は簡素なものではありません。
 内容のほんの一部をご紹介すると……

 ・「現代短歌」「歌壇」「短歌研究」などの総合誌に掲載された歌にくわえ、
 ・「九大短歌」創刊号〜第四号に発表した歌、
 ・所属する「やまなみ」に月々出している歌、
 ・そのほかの既発表作品、
 ・そして全体で見ればわずかですが未発表作品もあり、

2冊を読めば、ここ4〜5年の作品がおおよそ一望できます。それらを、

 山下翔詠草集1 『湯』(300首)
 山下翔詠草集2 『温泉』(300首)

の2冊に分けて、それぞれ1,500円で販売いたします。(送料はこちらで負担しますので、無料です。

 原稿はまだ手書きのままですので、これからそれらをタイピングし、プリントアウトして、発送いたします。発送は11月末を予定していますが、どれくらい時間がかかるかわかりません。

 また、誰にでも読んでもらいたいわけではなく、ふだんから読んでくださっている方や、この機会にまとめて作品を読みたい方、にだけお届けしたいと考えています。


▶︎ ですので、それぞれ限定100部といたします。

 お申し込みは本日10月12日(木)より、先着順で受け付けます。完全予約・前払い制です。
 お申し込み数が100に達しましたら、その時点で受付を終了いたします。今すぐお申し込みください。


▶︎ お申し込み方法は2つあります。

 1つは、メールでのお申し込みです。
 タイトルを「詠草集申し込み」とし、本文に「住所、郵便番号、氏名、「湯」または「温泉」のタイトル(両方でもかまいません)と冊数」を記入してkyushu.sc.m.yamasho@gmail.com(@は半角にしてください)へお送りください。

 もう1つは、Twitterのダイレクトメールでのお申し込みです。
 @Yamashio_のダイレクトメールへ、本文の1行目に「詠草集申し込み」と書き、つづけて「住所、郵便番号、氏名、「湯」または「温泉」のタイトル(両方でもかまいません)と冊数」を記入してご送信ください。


 発送は11月末を予定しております。

 お申し込みいただいた方には、お支払いの方法を折り返しお伝えいたします。

 山下翔
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阿波野巧也「緑のベンチと三匹の犬」を読む2

 ひきつづき、阿波野巧也の「緑のベンチと三匹の犬」を読んでいく。
 前回は冒頭の一首を読んだだけで終わってしまったのだった。

プリンぐちゃぐちゃにぐちゃぐちゃにかき混ぜる 桜の過去のきみに会いたい

 これはどう読んだらいいのだろうか。
 プリンぐちゃぐちゃに/ぐちゃぐちゃにかき混ぜる、と2つのかたまりに分けて上の句を読んでみる。というのも、プリンぐちゃ/ぐちゃに、とやってしまうと「に」がどうもプリンと離れすぎて変な感じがする。五七五で切っていくのがなんだか野暮におもわれるのだ。
 プリン(を)ぐちゃぐちゃにかき混ぜる、という内容なのだけれど、ぐちゃぐちゃに、ぐちゃぐちゃに、と重ねられていて、ぐいぐい押してくる。すごい食べ方だけれど、(いや、食べないのかな。だれかに食べさせるとか、なにかの料理の隠し味として使うとか、もう食べらんなくなってぐちゃぐちゃしているとか、いろいろあるけど、)おいしくなるのかもしれない。習慣としてそうしているのか。「きみ」に教わったのかもしれない。
 食べもの、への向き合い方、というより、食べものとの付き合い方、ってすごくその人が出るし、そこには蓄積もあるわけだけれど、習慣、というのはまさにその人の自然なのであって、その一場面として上の句を読むことができる。そこを、五七五をくずしながらやっている。

   *

 一字空いて下の句。こちらは「桜の過去の/きみに会いたい」とシンプルに攻めてくる。いや、言い回しはちっともシンプルじゃないけれど、作りとしては。
 そうすると、上の句の「衝動」から下の句の「冷静」をみる、みたいな読みも出てくるわけだが、さっきは上の句のそれを「習慣」と呼んだので、そことはちょっとちがってくる。でも、いきなり、衝動的にプリンぐちゃぐちゃにするかなあ。(してもいいんだけど。)
 もう少し五七五に寄せると、プリンぐちゃぐちゃに/ぐちゃぐちゃに/かき混ぜる、と3つに分けて読むこともできる。すこし冷静な感じだ。丁寧にかき混ぜている。

   *

 プリンをぐちゃぐちゃにかき混ぜる、というのは習慣としてあるのだけれど、いまこのとき、その動作は意識され、より丁寧に行われている。で、その丁寧にあって、「桜の過去のきみに会いたい」が導き出されるのだ。

プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生まれ。「やまなみ」所属、野田光介に師事。16歳より作歌を開始。2016年、歌壇賞候補、現代短歌社賞次席、「温泉」50首が話題になる。2017年、現代短歌社賞次席。
▶︎現在、鳥ノ栖歌会に参加。ツイキャスユニット「いいぞもつとやれ」、企画同人誌「tanqua franca」で活動中。
▶︎初期作品を「空を見てゐる」18首にまとめています。その後の2014年〜2017年の作品は『湯』『温泉』にまとめています。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はkyushu.sc.m.yamasho@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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