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「○○のうた」メモ

やまなみ誌上に書いている「○○のうた」の記録です。

     *

2020年
12月 
11月 
10月 
09月 
08月 
07月 観覧車のうた
06月 階数のうた
05月 休載
04月 東直子のうた
03月 句跨りのうた
02月 小田鮎子のうた
01月 〈五句〉のうた

2019年
12月 郡司和斗のうた
11月 愛のうた
10月 島田幸典のうた
09月 休載
08月 小島なおのうた
07月 複合動詞のうた
06月 小島ゆかりのうた
05月 四句切れのうた
04月 花山周子のうた
03月 母のうた
02月 菊竹胡乃美のうた
01月 固有名詞のうた

2018年
12月 小池光のうた
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久田恒子のうた

「やまなみ」誌から近作21首を選んで紹介します。
(まずはうたのみ。余裕ができたら何か書いていきます。)

     *

百歳まで生きてと孫の便りあり嬉しいけれどそれは無理です  ’15/2

卒寿とはかういふことか足腰の痛みに加へ癌まで始動す  ’15/12

撮りくれしデジタルカメラを覗きこむ私こんなにお婆さんなの  ’16/3

誕生日にまた改めて書きなほすしがない遺書の薄き墨いろ  ’16/6

離れゆくもの多きこの世に律義にも従かず離れずひとつわが影  ’16/8

相槌を打つ人そばになきことの寂しさ埋めてくちなし匂ふ  ’16/12

しみじみと露のわが身を思ひをり仰ぐこよひの星の無限に  ’17/3

風強しまさかまさかの九十歳おめでたいのかめでたくないのか  ’17/5

山の端の落暉うつくし子供らの縄の電車も終電となる  ’17/6

かゆき所に手が届くとはこの事か美容師に頭洗はれてをり  ’17/8

わたくしも連れて逃げてよ非常口へみちびくマークの緑のをとこ  ’17/11

双六の上がり間近の齢にて足踏みしたいがさうもゆくまい  ’18/1

超軽い庭鋏買つたと嬉し気な夫の顔顕つ使はず逝きぬ  ’18/2

こはれゆく友を見舞ひてわたくしが私であるうちに逝きたし  ’18/6

あれも輪廻これも輪廻と夜の庭のいのち短きものの声聞く  ’18/8

「大丈夫?」かつては母に言ひしこと今はむすめが幾度もわれに  ’18/9

目眩してこのまま覚めぬを願ひつつ寝ねしベッドに朝の日の射す  ’18/11

三万日とうに過ぎたるわがよはひ秋思の窓にほほ杖をつく  ’19/1

くさむらに聞きし仔猫の鳴き声が床につきてもわれを呼ぶなり  ’19/2

救急車に伝へることを書きておくひとり暮しの夜のもがり笛  ’19/4

「ありがたう」掌にでも書いておかうかな今際に声の出ぬ日の為に  ’19/5

     *

うたの後ろの'XY/Zは「やまなみ」20XY年Z月号からの引用を示しています。

プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。2018年、『温泉』(現代短歌社)を刊行。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はs.ohsamay@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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