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歌集『温泉』

2018年8月に、歌集『温泉』を上梓しました。
購読をご希望の方は、現代短歌社のWebページをご覧ください。
購読方法、取り扱い書店など記載されています。

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作品は、2015年夏から2017年夏までのおよそ2年間に制作したものを、ほとんど時系列に沿って並べています。年齢で言えば、24歳のおわりから26歳のおわりまでの作品です。

歌集としてまとめるにあたっては、所属する「やまなみ」誌に載った月々の作品に、「九大短歌」「歌壇」「現代短歌」「現代短歌新聞」など各紙誌に発表した作品、および未発表作品を合わせた約750首を、350首程度に絞りました。

栞文は外塚喬さん、島田幸典さん、花山周子さんに賜りました。ありがとうございます。

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感想、批評をいただいています。ありがとうございます。(随時更新していきます。)

○ネット上で読めるもの
松村正直さん ブログ「やさしい鮫日記」
恒成美代子さん ブログ「暦日夕焼け通信」
岩尾淳子さん ブログ「眠らない島」
伊舎堂仁さん note
大橋春人さん ブログ「うたぐらし」
平岡直子さん 連載「日々のクオリア」

○総合誌などの紙媒体に掲載のもの
・野住朋可さん 書評「歌集『温泉』山下翔」——隣の芝生~短歌探訪~(『奎』7号、2018.9)
今月のスポット(『短歌往来』10月号、ながらみ書房、2018)
・富田睦子さん 時評「「私」という武器」(『短歌』10月号、角川文化振興財団、2018)
・大松達知さん 書評「虎のような歌」(『現代短歌新聞』10月号、現代短歌社、2018)
・浅野大輝さん 書評「重ね描かれる遠近」(『現代短歌』11月号、現代短歌社、2018)
・大辻隆弘さん 時評「母への視線」(朝日新聞2018.10.21朝刊)
・藤田千鶴さん 書評(『短歌研究』11月号、短歌研究社、2018)
・石井大成さん 評論「海老と衣」(『九大短歌』第八号、九州大学短歌会、2018.10)
・藤野早苗さん 書評「澱の味わい」(『灯船』第11号、灯船の会、2018.11)
・尾崎まゆみさん 歌集歌書展望(『短歌研究』12月号[短歌年鑑]、短歌研究社、2018)
・伊藤一彦さん 季評「山下翔「温泉」」(朝日新聞[朝刊、西部本社版]、2018.12.4)
・田中俊廣さん 季評「第一作品集の光」(毎日新聞、2018.12.23)
・早川晃央さん 書評(『コスモス』1月号、2019)
・桜川冴子さん 季評「歌うことへの静かな覚悟」(読売新聞[朝刊、西部本社版]、2019.1.26)
・田村元さん 書評「〈懐かしさ〉の奥にあるもの」(『ねむらない樹』vol.2、書肆侃侃房、2019.2)
・梅﨑実奈さん レビュー「グレーがいちばんむずかしい」(『ねむらない樹』vol.2、書肆侃侃房、2019.2)
・一ノ関忠人さん [読みましたか?この一冊](『現代短歌新聞』2月号、現代短歌社、2019)
・山川藍さん 書評「機嫌のいい人」(『短歌研究』4月号、短歌研究社、2019)

○その他
・米川千嘉子さん 「私が選んだ今年の歌集」(毎日新聞)に挙げていただきました。
・大辻隆弘さん、富田睦子さん 「2018年の収穫歌集」(『現代短歌新聞』1月号、2019)に挙げていただきました。
・岡崎洋次郎さん 「2018年のベスト歌集・歌書」(『短歌往来』3月号、2019)3冊のうちの1つに挙げていただきました。

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3つの賞をいただきました。まことにありがとうございます。

・第44回現代歌人集会賞
・第49回福岡市文学賞(短歌部門)
・第63回現代歌人協会賞
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短歌日記98/365

大分に来ている。午後からは宮崎へ。

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変曲点にさしかからむとギアひとつ替へし青年の坂のまぶしさ

1首鑑賞97/365

太極拳に通える友と擦れちがう春なれば白き花咲く道に
   佐伯裕子『感傷生活』

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このうたの違和感はまず「春なれば」にあった。白い花が咲く道で友とすれ違う、そういう一場面。そうすると「太極拳に通える」という情報も、ちょっと変に思えてくる。

太極拳に通っている友とすれ違うのは、これが初めてではなかったのだろうとおもう。この道ですれ違う友がいくらかいて、その一人、という感じだ。この友は太極拳に通っているひと。前にすれ違ったのはいつだったか。いまは春だから、白い花が咲いている。

太極拳で画像検索してみると、やっぱりというべきか、白いユニフォームを来ている。このユニフォームの白と、道に咲く「白き花」とが結びつく。また、「すれ違う」よりも「擦れちがう」の「擦れ」にピントが合わさる。このユニフォームは、着たまま歩いているのかもしれない。もしそうだとすれば、初めてすれ違ったその印象的な場面をえがいた1首となるか。向こうから歩いてくる友の姿の白が、おのずから白き花の白にとけこむまでの、不思議なひとときを捉えた1首である。

短歌日記97/365

9時起床。朝から選挙に行く。眠い。

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さんじつぷんの休憩の間を突つ伏して眠りのふかきところへ至る

1首鑑賞96/365

絶望があかるさを産み落とすまでわれ海蛇となり珊瑚咬む
   藪内亮輔『海蛇と珊瑚』

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絶望があかるさへ転ずるわけではない。絶望が力を込めて、あかるさを産み落とすのだ。絶望そのものもいずれは消滅するのかもしれない。けれどもそれそのものが、変化し、あかるさという形を得るわけではない。絶望のなかから生まれたあかるさも、やがては絶望へ変わっていく。「珊瑚咬む」の力み、その力ゆえに生まれるあかるさのことをおもう。咬むしかない、いまの絶望も。

プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。歌集に『温泉』(2018年)がある。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はkyushu.sc.m.yamasho@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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