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短歌日記17/365

田村元さんの『歌人の行きつけ』(いりの舎、2018年)を読んでいたらむしょうに飲みたくなってしまって、こんな時間だけれども、あてを買いに出かける。外はさすがに寒い。おのずから小走りとなる。

「行きつけ」ということばには、そのあり方も含め、また好悪両面からずっと興味を持っている。いつかゆっくり考えたい。

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三ヶ月かけて減らしし体重がみるみるもどる夜更けの酒に
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(再掲)ネットプリント「年のはじめに」

今日が締め切りですので再掲します。

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ネットプリント「年のはじめに」を配信しています。

年末に出した「年のをはりに」の続編というわけではないですが、2018年の未発表連作3つと年末年始のうたを合わせて68首掲載しています。

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セブンイレブンでプリントできます。

設定は、

【プリント予約番号】69274345
【用紙サイズ】A3
【2枚に1枚】する
【両面】する(長辺とじ)

です。1部40円です。ご笑覧いただけますと幸いです。

【有効期限】2019/01/16 23:59

です。よろしくお願いします。

1首鑑賞16/365

元カノの話はやめろ鬼になるぞ送りつけるぞ自撮りの鬼だ
   黒川鮪「川面もいのち」『福岡女学院大学短歌会』vol.1

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LINEかなにかのやりとりだろう(メールやMessengerなど、文と写真を手軽にやり取りできるものであれば、何を想定してもいいとおもう)。何かの流れで、「元カノの話」が君からぽっと出てきた。今わたしは君と離れて、君は東京に暮らしている、という一連のなかで、その君とのやりとりの場面である。このうたの内容をじかに君に送ってもいいような関係性におもえるが、実際に言ったか言わなかったか。ともかく、こういう気持ちであったわけだ。このいかにも突発的な感情の表れ方が、現場的であり、畳み掛けるうたの作りがそれをよくあらわしている。

この感情、というのはいちばん雑な言い方をすれば怒りなのだが、もちろん怒りそのものとはまるでちがう。怒っているときは、すでに鬼になっていて、しかも自分が鬼になっていることに気づいていない。けれどもここでは「鬼になるぞ」と挑発している。鬼ではないのだ。下の句では、この鬼のデティールが少しずつ明かされる。送りつけるぞ、とある。「鬼」ということばには形容詞的用法があるが(鬼のようにこわい=とてもこわい、のような比喩的表現から派生したのか、鬼(のように)寒い=とても寒い、というように使われることがある)、鬼のように(鬼となって)送りつけるぞ、ということだろう。たくさん送る(送りまくる)、でもいいし、なにか怨念をこめて(圧縮して)送る、でもいい。それをひとこと「自撮りの鬼」と言い切る。自撮りの鬼、と単体で使うときには自撮りをたくさんする人、くらいのニュアンスとおもうが、ここでは「送る」というほうにも比重がある。送るのは、自分で撮った自分の写真である。元カノへ、あるいは元カノの話題を出す君へ対抗するかのようであり、けれども、どこかに戯れの雰囲気があって、楽しげだ。

短歌日記16/365

起床、即出勤。

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とりどりの値引きのフライ買ひ込んで〈川辺〉飲みたり祝宴として

歌集『温泉』

2018年8月に、歌集『温泉』を上梓しました。
購読をご希望の方は、現代短歌社のWebページをご覧ください。
購読方法、取り扱い書店など記載されています。

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作品は、2015年夏から2017年夏までのおよそ2年間に制作したものを、ほとんど時系列に沿って並べています。年齢で言えば、24歳のおわりから26歳のおわりまでの作品です。

歌集としてまとめるにあたっては、所属する「やまなみ」誌に載った月々の作品に、「九大短歌」「歌壇」「現代短歌」「現代短歌新聞」など各紙誌に発表した作品、および未発表作品を合わせた約750首を、350首程度に絞りました。

栞文は外塚喬さん、島田幸典さん、花山周子さんに賜りました。ありがとうございます。

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感想、批評をいただいています。ありがとうございます。(随時更新していきます。)

○ネット上で読めるもの
松村正直さん ブログ「やさしい鮫日記」
恒成美代子さん ブログ「暦日夕焼け通信」
岩尾淳子さん ブログ「眠らない島」
伊舎堂仁さん note
大橋春人さん ブログ「うたぐらし」
平岡直子さん 連載「日々のクオリア」

○総合誌などの紙媒体に掲載のもの
今月のスポット(『短歌往来』10月号、ながらみ書房、2018)
・富田睦子さん 時評「「私」という武器」(『短歌』10月号、角川文化振興財団、2018)
・大松達知さん 書評「虎のような歌」(『現代短歌新聞』10月号、現代短歌社、2018)
・浅野大輝さん 書評「重ね描かれる遠近」(『現代短歌』11月号、現代短歌社、2018)
・大辻隆弘さん 時評「母への視線」(朝日新聞2018.10.21朝刊)
・藤田千鶴さん 書評(『短歌研究』11月号、短歌研究社、2018)
・石井大成さん 評論「海老と衣」(『九大短歌』第八号、九州大学短歌会、2018.10)
・藤野早苗さん 書評「澱の味わい」(『灯船』第11号、灯船の会、2018.11)
・伊藤一彦さん 季評「山下翔「温泉」」(朝日新聞〈朝刊、西部本社版〉、2018.12.4)
・田中俊廣さん 季評「第一作品集の光」(毎日新聞、2018.12.23)
・田村元さん 書評「〈懐かしさ〉の奥にあるもの」(『ねむらない樹』vol.2、2019.2)

○その他
・米川千嘉子さん 「私が選んだ今年の歌集」(毎日新聞)に挙げていただきました。
・大辻隆弘さん、富田睦子さん 「2018年の収穫歌集」(『現代短歌新聞』1月号、2019)に挙げていただきました。

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第44回現代歌人集会賞を受賞しました。まことにありがとうございます。

プロフィール

山下翔(やました・しょう)

Author:山下翔(やました・しょう)
▶︎1990年生。歌集に『温泉』(2018年)がある。「やまなみ」所属。
▶︎お問い合わせ、ご依頼はkyushu.sc.m.yamasho@gmail.com(@は半角に変えてください)までご連絡ください。

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